Yooxとは イタリアのメルカリ的な企業である

Yoox(ユークス)というオンラインショッピングのサイトがある。 Yooxとは イタリア系のブランドを中心に、高級メゾン系からカジュアルまで幅広いブランドを扱うオンラインモールなのだ。

超高級ブランドの古いシーズンのものがゴミみたいな値段で売られていたり、商品説明や写真が超雑だったりすることから、初めてのショッパーにとっては限りなく怪しく感じるサイトである。

しかしながら、商品は必ず届くし、偽ブランドが届く心配はない。Yooxはイタリアでは「メルカリ的な」成功を収めた有名企業なのだ。

Yooxとは
Y染色体とX染色体・・・?

Yooxとは

簡単に言うと、直営ブティックで売れ残ったブランド品をかき集めて売っているサイトである。

昨シーズンもののような最近のものよりも2年前以上のものが主流。中には10数年前よりも古いものもある。つぶれたブランドの作品も多数。超新古品のアウトレット。

ワンシーズン前のものもあるが、値段的には50%オフよりも高い値付け(ほぼ現地の定価)なので、お得感はない。狙うのは2年以上前のオフ率が高いモデルになる。

売れ残りの寄せ集めで、さらに皆が試着して気に入らなかったものが多いため、デザイン的にはイマイチなものが多いうえ、商品の状態も「未使用に近い」レベルだったりする。

それでも、ゴミも積もれば宝となる。日本でZaraとかどうでもよいファストファッションを買うよりも安く、それなりのデザイナー物が手に入るため「絶対に欲しいデザインじゃないけど、この値段ならいいかな」or「このブランド名が欲しいな」って時に使えるサイトなのだ。

あとは有名ブランドで雇われデザイナーをしていた人が立ち上げた駆け出しブランドが潰れた時の買取品などは掘り出し物。丁寧に凝った作りだけれど、製作コスト以下の投げ売り状態になったり。(無名なので誰も買わないから値段も底値になるまで在庫状態が続きやすい)

Yooxがメルカリ的な企業である理由

Yooxとは、イタリアでは珍しいユニコーン企業である。ユニコーンとは企業としての評価額が10億ドル(約1250億円)以上で、非上場のベンチャー企業を指す。

今は上場済みなのでユニコーンではないが、かつてはベンチャーとして急成長した会社=ユニコーン企業であった。メルカリも、上場前のニュースで日本のユニコーン企業と脚色されることが多かった。

さて、イタリアはハイファッションのブランド自体は有名どころが揃っているけれども、アイデア勝負のスタートアップ企業みたいなのは生まれているイメージがない。そういうのは大体アメリカンドリームな米国でしょうというイメージがある。

そんな中にあって、Yooxはガレージから始めてメジャーでワールドワイドなファッションECに成長したことでイタリア人の間でも知られたベンチャー中のベンチャーである。しかもユニコーン企業、スタートアップというとテクノロジー系の企業が多い中、「売れ残ったファッショングッズをかき集めて売る」という古典的なアウトレットのネットモールという、他にもやってる会社がいくらでもある商売で成功したんだから・・・。

メルカリもフリマアプリとしては後発。最初はフリマやってる人たちに「メルカリで売ったらすぐ売れる」と声をかけ、運営側が出品されたものを購入ボタンおして社内を在庫だらけにしたという古典的なアプローチで成功をつかんだ。

ユークスはメルカリよりは古くて2000年にスタートした企業だ。

Yooxの創設者はフェデリコ・マルケッティ。2000年、当時30歳ぐらいだったマルケッティは会社を辞めてYooxを立ち上げる。マルケッティはボッコーニ卒、その後コロンビア大学院でマスターを取っているということで、少なくとも裕福な家庭の出身だったのではないかと思う。ボッコーニも私立であるというだけでなく、学費が高くて有名なところだ・・・。

そのYooxというちょっとヘンテコな名前の由来は染色体のYとXにあるらしい。YとX、つまり男と女のファッションをつなげるという意味があるとかないとか・・・。

とりあえずメルカリよりもサポートはしっかりしているので、ここで買い物して問題があればとことんカスタマーサービスに問い合わせたらいい。メルカリの事務局もいつか・・・ちゃんと仕事をするようになるのだろうか・・・・。

Yooxで買い物をするときに気を付けること

製品クオリティに期待しない

ヨーロッパあるあるだが、ヨーロッパ諸国の規格品の検品クオリティは最低レベルに低い。新品の倉庫から持ってきたばかりの服が欠陥品なんてことが日常茶飯事。現地でも何か買うときは、買う現物自体をくまなく調べつくした方がいいくらいだ。

そんな製品自体に難あり率の高いヨーロッパで、さらにイタリア発の会社主導での管理や検品なんて絶対に信用してはいけない。

品物を買ったらまず最初に検品をして、破れやファスナーなどの初期不良がないか確認した後で試着をし、気に入らなければ返品しよう・・・。

返品をスムーズにするためにも最終セールでは高額商品に手を出さないことも大事だ。最終セール=返品不可なので、あくまで宝くじを買うような気分で買い物するのがベスト。

元値を信用しない

ユークスで各商品に表示されている「元値」はデタラメなので信用しないこと。

同じブランドの同じシーズンのものでも、現地で500ユーロだったものが元値15万円になっているのに、現地で800ユーロだったものが元値6万円と表示されていたり・・・。

全く同じモデル・色のアイテムなのに、一つは元値6万円、もう一方は元値12万円だったり・・・・。

もう元値との関連性なんてゼロだ。

大体の現地の販売価格とリンクしているような値付けのものもあるけれど、そうでないものが多すぎて何が基準になっているのか意味不明である。とにかく、元値が00000円からの90%引き!なんて数値と宣伝には騙されないようにしよう。

あくまで払った値段がその物の価値。である。

カスタマーセンターは悪名高い

ユークスのカスタマーサービスは評判が悪い。

半分はカスタマーサービスの責任ではなく、品質管理部門や出荷担当のせいだが・・・。その対応をするのはアフターセールス部隊=カスタマーセンターである。

基本的に対応が遅いのと、あとは対応基準が物販を扱っている普通の日本の企業と違って低い。常に意識低め。客より自分てきな印象が拭えない対応力。

一貫した高いサービス力を誇る日本の企業のケアになれた日本人にとっては、トラブルになった時のやりとりってフルパワーにストレスフル。

けれど、日本のユークスの対応はまだマシなのだ。イタリアやそのほか欧米の国のユークス・カスタマーサービスはコストカットのためにカスタマーセンターがルーマニアやウクライナに移管され、まともに言葉が通じない相手との交渉になるという・・・。あとはイタリアでは商品が届かないトラブルが多いとか。(イタリアは普通に郵便がなくなる→盗まれることも多い)

そう考えると、まだ日本のユークスはマシ。チャレンジできる!

ショッピングってバクチだよね!

以上を踏まえ、値下げ真っ最中のセール後半シーズンな今、Yooxというバクチでハイファッションなショッピングを体験して見るのも楽しい。きっと。

流行ってるメルカリだって結局バクチ度合いと楽しみ方は共通しているもの。掘り出しもの破格で買うつもりが、失敗することも少なからずあるんだから。

とりあえずYooxなら、メルカリよりも返品が気楽で簡単。カスタマーサービスとのやり取りだって、メルカリでの出品者とのやりとりを思えば楽勝なのだし。

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この記事を書いた人

Macaron

イタリア語・英語の通訳、翻訳などをしているトライリンガル。しかし仕事をしてるより放浪してる方が多い。