再評価 静岡がんセンターの病理診断

2017年 お盆。静岡がんセンターにプレパラートをもって初診に訪れた2週間後、病理診断の 再評価 結果を聞きに行った。

ちょうど会社が丸々1週間お盆休みに突入した後が予約日。有休を使わず済むし、鉄剤をこの2週間飲んでいたものの、まあまあツライ貧血症状は続いていた最中だったので、この時期に連休だったのは救いだった。

ガン病理診断-再評価
婦人科の待合室から出られる 静岡がんセンターの庭園

今回は2回目の受診なので、スムーズに女性センターまで行ってチェックイン。庭に散歩に出て呼び出しを待っていた。

診察室への呼び出しも予約時刻から20分ほどで鳴り、こちらもスムーズに進んだ。

円錐切除の 再評価 病理診断

「何から説明したらいいかな。うまく説明できるか分からないんだけど・・・」

担当医師がパンチ生検で取った組織診と円錐切除のプレパラートを再評価した結果について説明してくれる。

円錐切除のプレパラートからは、扁平上皮癌の中等度異形成と軽度異形成のみ――市民病院での病理診断よりも軽い判断――。

ただし、腺癌も扁平上皮癌も最も発生しやすい部分であるSCジャンクションが一部取れていないため、そこに残存がある可能性はある。今はまだ傷口から出血している状態なので、円錐切除の傷が治ってから、細胞診を取って残存があるかどうか確認する必要がある。

パンチ生検(精密検査時)の病理 再評価

そして6月に受けた組織診の再診断結果。

「非常に難しい診断で、こちらでもAIS-上皮内腺癌―と扁平上皮異形成の混合と判断せざるを得ない。ただ――」

医師は拡大した細胞の画像を見せながら説明する。

「顔つきのおかしい核があるんだけど、ほとんどは正常なんですよ。こう見ると均一に大体並んでていて、この辺とか、他の核と違うのがわかるとおもうんだけど」

と指さすものは、確かに顔つきがおかしいというか顔みたいになっている。なんだか染まってる中に白く穴が開いたみたいになってる核が。ところどころにそういう顔の核がいる。ほかは同じものが同じように並んでる感じ。

その顔つきがおかしい子たちはちょこっとしかいない。

この程度だと大丈夫。そういう印象の説明だった。

PCに映っているがんセンターでの病理診断の結果報告が見えたが、両側「10㎜以上マージン陰性」とある。これを見て、なんとなくホッとする。スキップリージョンの可能性があると言っても、10㎜以上マージンあるなら。

病理診断 どこまで説明するのか

病理の再評価やセカンドオピニオンは「後出しじゃんけん」だと言うよく医師が言うように、最初の診断があって再診断しなおす方が難易度が低いのは分かる。

最初にAIS診断を下す病院は「AIS(上皮内腺癌)です。腺がんは危ないガンです」までしか説明しないもので、「腺系の異常あった核はごく一部」という話は再評価だからこそ出てきた話かもしれない。

でも、病理の結果ってAdenocarcinomaとか、 Severe Dysplasiaとか、診断名称だけ患者に言うのは十分なのだろうか。

例えば、異常な核が少なかったという部分のサブの情報は大事なんじゃないかと思う。

異常が少ないから大丈夫という印象を誤って患者に与えたらダメと思って最初の時点(最初の病院)で話さなかった可能性はあるかもしれないけれど・・・・。だからといって、腺癌だ危ない/命に関わる/早く手術 と煽る方がよっぽど間違った印象を患者に与えるから。

それに、上皮内腺癌とみられる異常な核もごくごく一部と判っていれば、円錐で何も出なかったというのも妥当な線だなと納得いく。

メインの情報である診断名が何なのか伝えたら、そこから上記のようなサブの情報で肉付けしたほうが病気の全体像は分かりやすい。


経過観察の不安

今後の人生でいつかまた腺癌が出てくる可能性はあるし、そう遠くない定期健診中に見つかるかもしれないという恐怖は残るのは分かっている。でも取り合えずひと段落だな。そう思った。

健康状態の不安は、今ガンでなくてもどちらにせよ付いて回る。そんなに悪いものが見つかっていない現時点にフォーカスして考えるべきは2つだけ。1つは体調は(貧血もあって)相変わらず悪いのだから健康面で生活を向上させる事。もう1つは、経過観察で定期的なフォローアップをする事と、自分で異常があったら気づいて放置しないこと。

 

「傷口が治るのに1カ月半くらいかかるので、次に細胞診がとれるのは・・・出血して縫合が7月末だから、9月末か10月頭くらいですね。」

担当の医師は木金が外来の日なので、9月最後の金曜日に予約を入れた。

その9月の細胞診が終わって、結果が出るまでは心配は心配だけれど、取り合えず今は体調と生活リズム管理だけ心配しよう。

 

この日、病院内の展望11階などに上がってみて、院内を少し探検してから病院を出た。

静岡がんセンターは院内は充実しているし色々見どころはあるのだが、いかんせん周りには何もない。お昼を食べるのに目ぼしいレストランも・・・。次回9月末までにリサーチしよう。

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この記事を書いた人

Macaron

海外進出における営業や展示会出展サポート、英語の通訳・翻訳、イタリア語の通訳、ビジネス英会話講師。分からないことを丸投げしたい個人や小規模事業者におススメ。神奈川と石垣島の2拠点で活動。